この記事は、沖縄で光回線工事ができないマンションに暮らす筆者が、楽天モバイルを固定回線化するために、SIMフリーのホームルーターを5機種使ってきた経験をもとに執筆しました。
結論として、楽天モバイル回線に最適なホームルーターは「Speed Wi-Fi HOME 5G L13」です。
その理由は、バンドn77に対応しており、楽天モバイルの5G通信を利用できる点にあります。ただし、「Speed Wi-Fi HOME 5G L13」以外にも、楽天モバイルの5Gに対応したホームルーターはいくつか存在します。
この記事では、筆者が実際に楽天モバイル回線を利用して5機種を検証した経験をもとに、おすすめのホームルーターとその理由、さらに選び方について詳しく解説します。
楽天モバイル回線速度が速いおすすめホームルーター2機種
これまで5種類のホームルーターを楽天モバイル回線で利用してきた筆者が、「通信の安定性」や「回線速度の速さ」に加え、「外観の高級感」や「楽天回線に必要な機能」を総合的に評価した結果、特におすすめするのは以下の2機種です。
【おすすめ1.】Speed Wi-Fi HOME 5G L13

おすすめする理由
- 楽天モバイルの4Gと5Gの両方に対応している。
- 専用アプリで設定がかんたん。
- 4Gまたは5Gへ回線固定も可能なことから混線による遅延対策もできる。
- 清潔感と高級感を兼ね備えた白物家電のようなデザイン。
ホームルータ―とは思えないほど回線速度も爆速!
楽天モバイル5Gエリアの回線速度

ダウンロード速度は常時300Mbps以上を維持し、アップロード速度も速いため、ネット回線として申し分ない性能です。動画視聴やSNSへの投稿も快適に行えます。
楽天モバイル4Gエリアの回線速度

4G回線で計測した場合は遅いときはダウンロード速度が20Mbps、アップロード速度は常時20Mbpsはでており、4Gで利用してもテレビでの動画視聴も問題ない回線速度です。
利用した感想
5Gエリアでは、とにかく速いの一言に尽きます。筆者のマンション備え付けの光回線は、速いときでも90Mbps程度しか出ず、夜になるとネットフリックスが遅延することもありましたが、Speed Wi-Fi HOME 5G L13に替えてからはその問題も解消されました。楽天モバイル回線に対応するホームルーターの中でも、Speed Wi-Fi HOME 5G L13は群を抜いて相性が良いと感じています。
【おすすめ2.】ドコモhome5G HR01・HR02

おすすめする理由
- 楽天の4Gエリア専用だが、4Gエリアでは安定性と速度に優れている。
- 品格を感じる、シンプルで重厚感のあるデザイン。
- 4G回線に固定できるため、混線を防ぎ安定した通信が可能。
楽天モバイル4Gエリアの回線速度の速さと安定感がいい!
ドコモhome5Gシリーズは楽天モバイルの5G(バンドn77)に対応していないので4Gエリアでのみ可能となります。下記は4Gエリアで同じ場所で同時間帯で計測した結果です。
ドコモhome5G HR01

ドコモhome5G HR01でもダウンロード速度は常時40Mbpsはでており、アップロード速度も問題なく、4G回線でも問題なく動画やインターネット利用が可能です。
ドコモhome5G HR02

4G回線であればSpeed Wi-Fi HOME 5G L13よりも回線速度が速く安定しています。正直、HR01と比べても価格差ほどの差は体感的にも感じません。
利用した感想
5機種を比較した中で、4Gエリアでは最も回線速度が速く、安定した通信を実現しました。楽天モバイルの5G(バンドn77)には対応していませんが、4G回線でもネットフリックスなどの動画視聴には十分対応可能です。鋼のような黒色の外観は高級感がありお洒落で、背が低くズッシリとした形状のため、車内での使用時も安定感があり、持ち運びにも便利です。
楽天モバイル回線対応のSIMフリーホームルーターの選び方
筆者が5種類のホームルーターを試してきた中でおすすめは「Speed Wi-Fi HOME 5G L13」「ドコモhome5G」です。
しかし、ホームルータ―は利用場所によって回線速度に違いがあるため、ご自身で選び方を覚えておくと最適でコスパのいいホームルーターを選ぶことが可能となります。
楽天モバイルを固定回線化するためのホームルーターを選び方と確認するポイントを共有しておきたいと思います。
1. 楽天モバイルのエリア確認をする
にアクセスして、ご自身がホームルータ―を利用する場所が楽天モバイルのどの回線対応エリアに該当しているのか把握しておくことが大切です。 楽天モバイルサービスエリアマップ

■自分のエリアで使える回線をチェックしよう!
ピンク色のエリアにお住まいの方 | 4G通信エリア(5G回線は利用不可) |
ピンク色とみどり色の狭間エリアにお住まいの方 | 5G通信も利用できる可能性がありますが混線しやすい可能性があるため回線固定できるホームルーターがおすすめ |
みどり色のエリアにお住まいの方 | 4G通信と5G通信がご利用可能 |
2. 楽天モバイルのSIMが使えるホームルーターを把握する
現在、国内で購入できる楽天モバイルSIMが利用できるホームルーターは下記のとおり6機種あります。
・楽天モバイル回線対応のSIMフリーホームルーター全6機種
ー | ![]() ドコモhome5G HR01 | ![]() ドコモhome5G HR02 | ![]() Speed Wi-Fi HOME 5G L11 | ![]() Speed Wi-Fi HOME 5G L12 | ![]() Speed Wi-Fi HOME 5G L13 | ![]() TP-Link Deco X50-5G |
---|---|---|---|---|---|---|
製造メーカー | シャープ | シャープ | ZTE | NECプラットフォームズ | ZTE | TP-Link |
スペック表 | スペック表 | スペック表 | スペック表 | スペック表 | スペック表 | スペック表 |
発売日 | 2021年8月27日 | 2023年3月7日 | 2021年8月6日 | 2021年11月5日 | 2023年6月1日 | 2023年8月24日 |
販売時価格 | 39,600円 (税込) | 71,280円 (税込) | 39,600円 (税込) | 21,780円 (税込) | 27,720円 (税込) | 38,000円~ (税込) |
楽天モバイル 対応回線 | 4G | 4G | 4G/5G | 4G/5G | 4G/5G | 4G/5G |
重量 | 約720g | 約847g | 約599g | 約446g | 約635g | 約740g |
2.ホームルーターのスペックから下記4つを確認する
上記の比較表には、各ホームルーターの販売元が公開している公式スペック表へのリンクを掲載しています。
そのスペック表を参考にしつつ、楽天モバイルを固定回線化する際に失敗しないために、特に確認しておきたいポイントを以下の4つに絞りました。
1. 楽天モバイルに対応しているか
楽天モバイルで利用するためには必須です。スペック表の「実装周波数一覧」や「対応周波数」の項目を確認し、楽天モバイルの5G(N77)や、4G(B3)に対応しているかをチェックしましょう。
2. 最新規格WiFi 6に対応しているか
WiFi 6に対応していると、最新のスマホやタブレットを快適に利用でき、複数の端末を同時に接続する場合でも速度が落ちにくくなります。スペック表で「Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)」の記載を確認してください。
3. 回線固定(バンド固定)機能があるか
4Gと5Gエリアの境目にお住まいの方は要チェック項目です。電波が不安定な場所でも安定した通信が可能になります。ただし、この機能はスペック表に明記されていない場合がほとんどです。下記の比較表か、以下の方法で4G回線・5G回線に固定ができるか確認する必要があります
- オンラインマニュアルで確認する
「機種名×説明書」などで検索し、製品のオンラインマニュアルを確認しましょう。 - 口コミやレビューを参考にする
「機種名×バンド固定」などのキーワードで検索して、製品Q&Aやレビューなどを参考に確認しましょう。
4. デザイン・価格・利便性
ホームルーターは見える場所に置くことが多いため、インテリアを大切にしている方や、出張や場所を変えて仕事をしたい方には、ルーターのデザインや形状にも注目しましょう。安っぽい見た目ではなく、部屋に馴染むシンプルで洗練されたデザインや、設置場所を選ばない形や持ち運びしやすい形状の製品がおすすめです。
楽天モバイルSIM対応ホームルーターを重要ポイントで比較
ー | ![]() ドコモhome5G HR01 | ![]() ドコモhome5G HR02 | ![]() Speed Wi-Fi HOME 5G L11 | ![]() Speed Wi-Fi HOME 5G L12 | ![]() Speed Wi-Fi HOME 5G L13 | ![]() TP-Link Deco X50-5G |
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製造メーカー | シャープ | シャープ | ZTE | NECプラットフォームズ | ZTE | TP-Link |
発売日 | 2021年8月27日 | 2023年3月7日 | 2021年8月6日 | 2021年11月5日 | 2023年6月1日 | 2023年8月24日 |
楽天モバイル 対応回線 | 4G | 4G | 4G/5G | 4G/5G | 4G/5G | 4G/5G |
WiFi規格 | 約720g | 約847g | 約599g | 約446g | 約635g | 約740g |
回線固定機能 | ![]() あり | ![]() あり | ![]() なし | ![]() なし | ![]() あり | ![]() なし |
デザイン/持ち運び | 重厚感/収まりやすい形状 | 重厚感/収まりやすい形状 | シンプル/コンパクト形状 | 安っぽい/収まり悪い | シンプル/収まりやすい形状 | シンプル/大き目 |
メルカリ価格 | 6,000円~ | 15,000円~ | 7,000円~ | 7,500円~ | 12,000円~ | 29,000円~ |
筆者ならこうやって選ぶ!楽天モバイル対応ホームルーターの最良の選択
筆者のホームルーター利用環境を例にすると、下記の画像では「4Gと5Gの狭間」にあるため、楽天モバイルの4Gと5Gの両方に対応し、回線固定機能が付いている「Speed Wi-Fi HOME 5G L13」をおすすめします。
しかし、ホームルーター(置き型WiFi)は、通信安定性や回線速度がご利用環境に左右されるため、自身のお住まいの楽天モバイルのエリアに合わせて適切なホームルーターを選ぶことをおすすめします。

楽天モバイル「4Gエリア」で使うならドコモhome5G(HR01/HR02)

ドコモhome5Gは、楽天モバイルの4Gエリアで利用する場合、他の機種よりも回線速度が速く安定しているため、4Gエリアにお住まいの方には特におすすめです。
ちなみに、HR01はメルカリで約5,000円から購入可能で、HR02は約15,000円と3倍近い価格差があります。スペック上ではHR02の方が高機能ですが、筆者の環境では、この価格差ほどの体感的な違いや回線速度の差は感じられませんでした。
個人的には、数十台を同時に接続するような使い方をしない限り、HR01でも十分に満足できると思います。
■楽天モバイルで設定する方法については、以下の記事をご覧ください
5Gエリア(狭間含む)で使うならSpeed Wi-Fi HOME 5G L13

Speed Wi-Fi HOME 5G L13は、シリーズの最新機種ながら、メルカリで約12,000円程度で購入できるため、5G対応ホームルーターとしては非常にコストパフォーマンスが高いと言えます。
他のシリーズと比べても受信感度が高く、回線速度も速いのが特徴です。また、5Gと4Gのどちらかに回線を固定できる機能を備えているため、エリアの狭間にお住まいの方や、混線による回線速度の低下を防ぎたい方にもおすすめです。
■楽天モバイルの設定方法やレビューは以下の記事をご覧ください
5G対応「最安」ホームルータ―ならSpeed Wi-Fi HOME 5G L11

楽天モバイルの5G対応ホームルーターの中で最も価格が安く手に入れることができるのが、Speed Wi-Fi HOME 5G L11です。メルカリで5,000円程度から購入でき、価格は抑えられていますが、筆者の体感ではL12よりも受信感度が高く、回線速度も安定しやすいと感じました。
また、デザインも安っぽさがなく、コンパクトで持ち運びにも便利なため、ドライブや出張、旅行先に持ち込んで利用したい方にもおすすめです。
■楽天モバイルの設定方法やレビューは以下の記事をご覧ください
楽天モバイル回線を固定回線化するメリットとデメリット
楽天モバイルを固定回線化する最大のメリットは、月額3,280円で無制限に使い放題という圧倒的なコストパフォーマンスです。
また、車内用のコンセントを使えば長距離ドライブ中にも利用可能。さらに、旅行や出張時にホームルーターを持ち運ぶことで、自分専用の回線として活用でき、ホテルの遅いWi-Fiに悩まされることなく、スムーズに仕事を進められるのも大きな利点です。
メリット
- ネット回線費用が安い
- 工事なしですぐにネット回線が構築できる
- 導入コストが安い(5,000円~)
- 車内や旅行などに持ち運んで利用できる
- 楽天ポイントが5倍なり貯まりやすい
- 楽天NBAや野球、ミュージックなど月額無料になる
- 海外旅行時にスマホのサブ回線として入れておくと2GBまで無料で使える
デメリット
- オンラインゲームには不向き
- 年末年始は速度が落ちることがある
ホームルータ―は光回線と比べてゲームに不向きな理由
ホームルータ―は光回線とくらべて、オンラインゲームのようなリアルタイム性を必要とする用途において光回線ほど得意ではありません。
その理由は、下記の画像のように、光回線が工事を経て回線を直接部屋に引き込む(画像左)のに対し、ホームルーターは近くの基地局と電波で通信を行う(画像右)ためです。

光回線は、データを直接やり取りする仕組みのため、通信の遅延が起きにくく、オンラインゲームのようなリアルタイム性が求められる用途にも最適です。一方で、ホームルーターは基地局と電波を介して通信を行うため、電波状況や混雑の影響を受けやすく、通信に遅延が生じることがあります。その結果、オンラインゲームでは「ラグ」や遅れが発生する場合があります。
ただし、動画のようにある程度まとまったデータをダウンロードしながら視聴する用途であれば、ホームルーターでも問題なく利用できます。しかし、言葉や動作をリアルタイムでやり取りする用途においては、ホームルーターの仕組み上、光回線に比べて苦手な部分があることを覚えておきましょう。
【最後に】光回線の必要性って・・・
マンション共有の光回線で、自宅で過ごす人がおおくなる時間帯、週末や夜になると回線速度が落ちるという問題を解決するために、楽天モバイルを固定回線化し、ホームルーター5機種を試してきました。その中で特におすすめできるのが「Speed Wi-Fi HOME 5G L13」と「ドコモhome5G HR1もしくはHR2」です。
光回線と比べても、Netflixを視聴中に動画の画質が落ちたり、仕事のファイル送信や動画編集が遅くなることもなく、非常に快適に利用できています。
オンラインゲームを中心にされる方は通信の仕組み上の理由から光回線を選んだほうが良いかもしれません。しかし、それ以外の用途であれば、楽天モバイルを固定回線化することで、ほとんどのニーズが満たせると感じています。
楽天モバイルを固定回線化したいとお考えの方は、ぜひこの記事を参考にして頂けたら幸いです。ご質問や不明点がございましたら、いつでもお問い合わせよりお気軽にご連絡くださいませ!