脇毛を抜くなら?メリットとデメリットを抑制するコツ・方法を伝授

脇毛をカミソリやシェーバーで処理をするとチクチクしたり、場合によってはかゆさも生じることから抜いて処理をする女性もおおいと思います。

実際に抜いてみると最初は痛いのですが、続けていると抜くのが楽しくなり、なによりスルッと抜ける感覚が気持ちがよく癖になる方もいるかもしれません。

メリットもあるけどデメリットもある

しかし、脇毛を抜くという処理方法は、ある程度のメリットもある反面、取り返しのつかないデメリットが生じることも。

今回は美容エステ経営10年の経歴をもつ筆者が、実在したお客様の体験も踏まえて脇毛を抜くことで得られるメリットと、起こりうるデメリットを解説。

是非、日頃の脇のお手入れの参考にして頂き、モデルのような綺麗な美ワキを手に入れて、ファッションの幅を広げるきっかけになれば嬉しく思います。

目次

脇毛を抜くメリットは生えてくる周期が遅いこと

毛抜きや脱毛テープ、ワックスを使用し、脇毛を抜いて処理するメリットは毛が生えてくるまでの期間が長いことです。

毛が生えるのが遅いのはメリット

カミソリやシェーバーでの毛ぞり処理の場合は、肌の表面にでてきた毛を処理するだけなので早ければ2日~3日で毛が生えはじめます。

それに対して脇毛を抜く処理は、毛根も一緒に引き抜くため次の毛が生えてくる期間が遅く、人によって1週間~3週間程度かかるとされています。1)

脇毛を抜くことは、剃ることに比べると生えるまでの期間が長いことと、剃るとチクチクやかゆさが抑制されることがメリットです。

脇毛を抜き続けると稀に毛が薄くなる人もいる

「若い頃に眉毛を抜き続けていたら、全然生えてこなくなってしまった」という声を聞いたことはありませんか?

それと似たように脇毛を抜くことを繰り返す毛穴へのダメージによって、毛根周辺の皮膚が傷つき、毛を産み出す機能が弱まってしまうことがあります。

抜き続けて毛が生えてこなくなる人もいる

非常に稀なケースですが、人によって抜くことを繰り返すことで毛が細く弱々しくなったり、生えてくるのが遅くなったり、全く毛が生えなくなったりする場合も。

しかし、それでもメリットに比べると皮膚のダメージで起こるデメリットのほうが大きいことから、毛を抜くという処理方法はなるべくは控えたほうがいいと思います。

脇毛を抜くことで起こるデメリットは色素沈着やブツブツ

脇の毛を抜くことで起こりうるデメリットは、毛穴が鳥肌のようにブツブツや色素沈着による黒ずみのほか、毛が皮膚のなかに埋まる埋没毛(まいぼつもう)になることです。

抜き続けるとブツブツになる可能性もある

毛を抜くということは、毛穴の奥にある皮膚組織と毛根との接続をいきなりプチっと切り離す行為です。

場合によっては、毛を抜いた直後に毛穴からうっすら血がにじむこともあり、肌に大きな負担がかかるのでオススメとはいえません。

特に次のような症状がある方は、毛を抜く処理は控えたほうがよいです。

脇の毛穴のポツポツやブツブツが気になる方

脇の毛を繰り返して抜くことによって、毛穴がポツポツしたりゴワゴワした肌になることがあります。

症状として炎症を起こして赤くブツブツになるものや、抜いた後の毛穴に汚れが入り黒いブツブツになるケースも。

すでにこのようなブツブツやポツポツの症状がある方は、毛抜きを続けることでさらに悪化する可能性があるため、特に脇毛を抜いて処理する方法は控えたほうがよいです。

毛が皮膚のなかに埋まる埋没毛も起こりやすくなる

毛を抜くことで毛穴にダメージが加わり、何らかの原因で毛穴の出口を塞がれると、次の毛が生えてきたときに毛穴から毛先が顔を出せずに、毛穴のなかに留まることがあります。

毛が皮膚のなかに埋まってしまいそのまま成長する

これを埋没毛と呼び、毛穴から毛先が出ないまま、皮膚のなかで成長し続けクルクルと丸まったり、角質層の中で横に這うように伸びているのが特徴です。

肌の上からでも透けて毛の様子が見えるので、ピンセットでほじくりたくなりますが、さらに悪化したり傷がついて炎症を起こしたりしますのでとてもやっかいな症状です。

毛抜きのダメージが色素沈着による脇の黒ずみに発展する恐れもある

脇の毛穴のブツブツやポツポツは、黒ずみや色素沈着に発展する一歩手前の症状ということも考えられます。

そのまま毛抜きで抜く行為を繰り返し続けると、毛穴へのダメージが重なり、肌の奥のメラノサイトが刺激され継続的にメラニン色素を産生しつづける結果、黒ずみと発展していきます。

黒ずみになるとなかなか消えてくれない

「脇全体的に黒くくすむ」「毛穴がシミのように皮膚が濃く浮き出る」「脇の黒い線が目立つ」などの症状が生じている場合は毛抜きを控えるようにしましょう。

そのほか、赤いニキビのようなブツブツができている時は特に注意が必要で、「炎症後色素沈着」というシミのような状態で痕に残りやすいです。

その場合は、刺激を与えずに様子をみて、症状が引かない場合は早めに皮膚科に診療してもらうことをおすすめいたします。

すでに脇のブツブツや黒ずみ・埋没毛が気になる方はどうすればいいのか?

脇にブツブツやポツポツがある場合は、いったん自己処理をストップして刺激を与えないことが一番です。

そして、脇専用のクリームや美容液などでしっかり保湿をしましょう。

自己処理は一旦ストップしてダメージをあたえず保湿をするだけで徐々にキレイに

それだけで徐々に治っていくことが多いです。

特に赤いブツブツ脇の場合には、炎症が治るまで自己処理をやめて、しっかりと薬を塗って療治することと、炎症がひいたあとも肌が元に戻るまで保湿をすることが大切です。

埋没毛は無理矢理ほじくらないこと

また、埋没毛も甘くみてはいけません。肌の上から毛が見えるので、ついつい針や毛抜きでほじくりたくなりますが、悪化して傷がつくいたりさらに皮膚が分厚くなったら大変です。

毛穴のシミを招き、さらに他の毛穴へも埋没毛を連鎖させていきますので、埋没毛ができたらいったん自己処理をストップし、数ヶ月間放置するのが一番です。

毛が自然に抜けて垢として剥がれ落ちるのを待つようすると、自然に治ってきます。

脇のニオイが悪化する場合もある

フェミークリニック美容皮膚科によると、脇毛を抜く刺激がニオイの原因となるアポクリン腺の働きを活性化する場合もあり、その結果ニオイが強くなることがあるということです。3)

アポクリン腺の数は人それぞれ違いがあるといわれていますが、目安として脇のニオイが気になる方はアポクリン腺の量がおおいと言われています。4)

そのことから、脇のニオイが気になるという方は、特に脇毛を抜く処理は控えたほうがよいということが考えられます。

毛を抜き続けると毛周期が早まる場合もある

脇毛を長年抜き続けることで、体はバランスを保とうとして「もっと毛を生やさなければ」と、どんどん毛を生やそうとします。

不自然なダメージに対して肌組織が進化して対応しようとするからです。体質によっては毛抜きを繰り返すたびに毛乳頭が活性化されて、毛周期が早まり、抜いても抜いてもすぐに毛が生えてくるようになることもあります。

稀に剛毛化するケースもある

毛抜き処理を繰り返すと、ごく稀に剛毛化する人もいます。

毛根周辺の皮膚が毛抜きによる大きな刺激によって活性化され、太い毛を産出するようになるためです。

剛毛化する場合もある

特徴として、1つの毛穴から2~3本生えることも珍しくなく、1本1本が硬く剛毛なため、抜くたびにダメージがどんどん増していくという悪循環に陥ります。

脇毛を抜き続けることで、必ずしもデメリットが発生するわけではありません。

しかし起こる可能性もおおきいため、毛を繰り返し抜く行為はそれだけリスクを負っているということをおさえておきましょう。

美容サロン時代に脚だけ剛毛化した女性の実話

脇毛ではありませんが、私が脱毛サロンで過去にカウンセリングをした人の中に、30代女性でひざ下と太ももの毛を毛抜きや脱毛器(光ではなく一気に抜くタイプのもの)で10年間抜き続けたという人がいました。

男性のような濃い毛になってしまった

「だんだん男性の脚のように濃くなってきた…」と悩まれながら、私のサロンにかけこまれました。

実際に肌を見せてもらったところ、その人の毛は、抜いて処理していた脚だけが異常に剛毛化してしまい、長さ2~3cm、太さ1mmほどの剛毛が渦を巻くようにびっしりと生えていました。

本人いわく、自己処理をしつづけたのは脚だけとのことでした。そのほかの部位、腕やおなか、背中など他の部分は薄くて気にならない毛質でした。

自己処理を中止し光脱毛で剛毛化は数年かけて綺麗に

その女性には、一切の自己処理を中止してもらい、光脱毛で徐々に毛乳頭を不活性化させ数年かけて綺麗にしていきました。

皮膚組織の変化は十人十色で、刺激に対してどのような変化をもたらすかは、人の個性であり反応の違いです。

毛抜きで抜くという自己処理のような刺激を、長期化することはこの事例からも体にはよくないということが考えられます。

それでも脇毛を抜いて処理する場合に負担をなるべく減らす方法

デメリットはあるということは知ってても、どうしても抜いて脇の処理をすることもあると思います。その場合は、少しでも肌の負担を減らすように意識するように以下の方法を参考にして行うようにしましょう。

お風呂上がりのタイミングがベスト

入浴後の毛穴が開いている状態で、肌が柔らかいときに抜くのが痛みも抑えられ負担も少なくなるベストなタイミングです。 肌が柔らかいので、毛を抜く瞬間の肌の引っ張られる刺激が少なく、毛穴のダメージも減らすことができます。

毛の向きと同じ方向にゆっくり抑えながら抜く

毛抜きで毛をつまむ位置は、毛の根元ギリギリの部分です。

根元をつまみ、反対の手の指で根元周辺の肌を押さえながら抜きます。

そのときのポイントは、ゆっくりと、毛の向きと同じ方向に抜くことが大切です。 これが毛穴への刺激を最小限にする抜き方です。

抜いたあとは必ず保湿ケアをする

脇の毛を抜いたあとのアフターケアは欠かさずに行ってください。毛穴は大変なダメージを受けていますので、それを修復するために保湿が必要です。保湿をすることで、沈静化され、ダメージも早く治してしてくれます。

特に脇は皮脂の分泌が多い上に、蒸れやすく雑菌が繁殖しやすい部位なので、保湿は除菌効果のある脇専用のクリームを使用するようにしましょう。

白さにアプローチする成分が入っているものを使えば、炎症後の色素沈着の予防や修復にもなるので、なおオススメです。

敏感肌用の脱毛クリームも検討してみるとよい

カミソリや電気シェーバーは脇のムダ毛処理のなかでも皮膚の負担が少ない方法ですが、チクチクやかゆさが起こりやすいため、なるべくはやりたくないという方もおおいと思います。

その場合は、敏感肌用の脱毛クリームを試すのもよいです。

脱毛クリームは、肌に薬剤が触れるので負担はあるものの、抜くことに比べると負担は抑制されます。

毛穴に奥まで入り込みムダ毛まで溶かすことができ、剃毛とくらべて毛が生える期間は遅くチクチクやかゆさの発生も抑えることができます。

ただし、脱毛クリームは肌に合わない場合もありますので使用前にパッチテストを行うようにしましょう。

脇毛を薄くする・生えなくする確実な方法は脱毛しかない

美ワキを保つためには、脇の脱毛をしてムダ毛処理の頻度を少なくする方法しかありません。

脱毛するとムダ毛処理の必要がないため黒ずみも薄くなる

男性の場合はつるつるではなく薄くしたいという方がおおいと思います。

その場合は、脱毛サロンによる光脱毛でも十分に抑毛や減毛効果を得られます。

女性の場合は、完全にムダ毛をなくしてツルスベの状態にしたいと感じている場合がおおいと思います。その場合は医療脱毛のほうが早い効果が期待できます。

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脇毛を抜く処理方法のまとめ

まとめると、脇の毛を抜くことはおすすめできません。

それでも状況によっては仕方なく抜くこともあると思いますので、その場合は肌の負担がなるべくかからない入浴後のタイミングでおこない、処理後のケアもしっかりおこなってあげることです。

脇は、男性から見てもついついお手入れ状態が気になってしまう部位で、非常に「見られやすい」そして「美意識を評価されやすい」部分。 顔や髪のお手入れと同じくらい大切な部分ですから、真っ白でハリのある綺麗な脇を目指して、正しいお手入れを実践してくださいね。

参考文献

1)お肌の露出が増える季節、むだ毛対策は安全に!(一般財団法人 茨木県メディカルセンター)

2)コスメディックス安全度辞典P83(著者ステファン・アントザク博士)

3)わき毛処理をしないと脇が臭う?脇の臭いの原因とは(フェミークリニック美容外科)

4)わきがの原因と臭いが強くなる理由(新宿マリアクリニック)

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